鼻尖(鼻先)軟骨切除+耳介軟骨挿入 5

鼻先の支持組織は、軟骨でできているため、その形やボリュームを増やすには、同じ軟骨を用います。
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形を変える場合には、鼻先に元々存在する軟骨の一部を切除したり、糸で縫合したりすることによって、その目的を達成させるようにします。しかし、ボリュームを増やしたい場合には、鼻先以外のところから軟骨を持ってくる必要があります。
この、軟骨の供給源は、一般的に耳が使用されます。とは言っても、耳の軟骨をどこでもいいから採っていいわけではありません。間違ったところから採ってくると、耳が変形してしまいます。一般的に耳介軟骨は、耳の穴の後ろの部分なら、その下に骨があり、耳の支えに関係しないため、採取しても変形しない部分です。したがって、この部分から軟骨を採取することが、多くの場合に適応になります。また、この部分は、軟骨の量もそれなりにたくさん採取できますので、鼻先のボリュームアップには最適なところとも言えます。
採取の方法ですが、多くのクリニックで、耳の表面からの切開でアプローチしていますが、当院では、耳の後ろのシワに沿って切開します。術後の傷は、耳の後ろからのアプローチの場合、耳を引っ張って立てない限り、後ろからも見えることはありません。
また、必要な軟骨の量が比較的少量の場合には、耳珠という、耳の穴の前にある小さな軟骨が用いられることもあります。この部分からの軟骨採取の利点は、傷そのものの長さが短く、回復が早いことです。こちらから軟骨を採取する場合には、他院では、採取する軟骨の真上に切開線を持ってくることが多いようですが、当院では、少しだけ耳の孔の内側に切開線を持ってくることで、術後の傷を隠すようにしています。