鼻翼縮小・鼻尖縮小+耳介軟骨移植 の症例写真 4

耳介軟骨移植は、改めて紹介するまでもない、耳の軟骨を、主に鼻先に移植する、ポピュラーな手術です。
 
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この手術の目的は、鼻先の部分の形を造ることになります。従来は、L型のプロテーゼを使用してこの部分の形を作成する方法がポピュラーでした。しかしその場合、鼻先を細く見せることはできるのですが、どうしても鼻が上を向いたような形になってしまいます。また、無理に下に向けようとすると、鼻の穴の中の切開創を開く向きに力がかかり、感染やプロテーゼの脱出を惹起してしまっていました。そして、もし、切開創が巧く閉じたとしても、力が慢性的に鼻の皮膚の弱い部分にかかってしまい、その部分の皮膚を突き破って、プロテーゼが脱出してくるということにもなっていたのです。そこで最近は、鼻先の形成には耳介軟骨を使用するようになってきました。
また、こういった安全性の面だけからではなく、より自然な仕上りを求めるといった点でも、耳介軟骨を使用する手術には、メリットがあります。シリコンのプロテーゼと言うのは、鼻に入れる前の状態では、軟骨によく似た柔らかさがありますので、人工軟骨と呼ばれることもあるほどです。しかし、鼻に挿入されると、どうしても周辺の組織よりも硬くなります。よく、「隆鼻術を受けると、鼻先が曲がらなくなる」と言われました。それは、人体に異物が挿入されたときにできる、カプセルと言われるコラーゲンの膜が、プロテーゼを包み込み、硬さを創出してしまうためです。その点、耳介軟骨は鼻翼軟骨と同様の「軟骨」で、しかも異物ではありませんので、カプセルの形成もなく、その硬さは元々の鼻先の硬さに近いものです。
このように、安全性と仕上りの両面から、鼻先に対する耳介軟骨移植は、現在ではポピュラーな手術になってきました。