また、フラクショナル・レーザーの場合には、これらの問題点の他に、そのレーザーの到達深度といった問題もあります。
一般的に、ニキビ跡の好発部位である頬の皮膚は、平均して2㎜の厚みがあるとされています。しかし、フラクショナル・レーザーの到達深度は、どんなに深くても1㎜未満です。したがって、傷の修復効果が再起動される深さの不足が、効果の少なさと関係しています。また、すり鉢状に表面を広く削れた方が、効果が大きいということから、その広さも、広い方が、効果が大きいと言えます。これらの事から、もっと皮膚の深いところで、広い範囲で、傷の修復効果が再起動されるのが、最大の効果を実現するためには有効であると考えられます。そうすると、これらの条件を実現するためには、レーザーのパワーをもっと強力にする必要があるのですが、その分、ダウンタイムの問題が浮上し、フラクショナル・レーザーは、現在のところ、その治療上の性能と言った面では頭打ちの状態になっています。そこで、より深く、より広い範囲に、そして、ダウンタイムを短くということで、イントラセルが登場しました。