脂肪吸引(ふともも)3

脂肪吸引に関する安全性の確保として、アメリカで採られてきた対策は、大きく2つの時代に分けることができます。
 


最初の時代は、脂肪吸引の術中及び術後の出血に対するものです。ご存じのとおり、脂肪組織内にも多くの毛細血管が存在します。そして、それらは脂肪吸引の術中にはある程度の切断は免れません。そこで、皮下脂肪の分厚いアメリカ人の脂肪吸引を行う際には、その脂肪吸引の量も増加する傾向にあり、どうしても大量の出血が発生してしまっていたのです。また、当時(1980年代)の脂肪吸引は、完全な全身麻酔下で行うことが前提でした。全身麻酔は、その使用する薬剤の性質上、血管を拡張させ、脂肪吸引に伴う出血を増加させてしまいます。そして、大量の出血が発生すれば、当然のことながら全身状態は悪化し、実際に死亡事故も発生していました。
そこで1990年代には、脂肪吸引の手術の際には、血管収縮剤を脂肪組織の中に注入するようになり、麻酔もできるだけ局所麻酔で行うようになってきました。その集大成ともいえるのが、Tumescent liposuction(トゥメッセント・ライポサクション)です。この原法は、0.1%から0.15%といった低濃度の局所麻酔薬と血管収縮薬を大量に脂肪組織に注射し、麻酔効果を得ながら出血を減少させるというものです。このTumescent liposuction(トゥメッセント・ライポサクション)の完成によって、脂肪吸引は出血に関するトラブルからは解放されたといっても過言ではありません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。