太もも外側を中心に強力脂肪溶解注射 7

そしてこのように脂肪溶解注射が、約10年前に我が国にも上陸してきたのですが、その際に、初めて診療に取り入れたのが、当院なのです。
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当時、当院が取り入れたのは、一番最初の系譜にあたる、スペインなどの地中海地方から南米にかけてのもので、フォスファチディルコリンの皮下注射を主体とした物でした。その後、この方法は1年もしないうちに全国に広まり、現在は、ほとんどのクリニックで、この方式を行っています。実際のところ、混合する薬剤は、ビタミンやアミノ酸を混ぜるなど、クリニックごとに少しだけ違ったりする場合が多いのですが、脂肪溶解の主成分としては、このフォスファチディルコリンです。名称は、その薬剤のメーカーの所在国や、メーカー名、または商品名などを採っている場合が多いようですが、基本的には同じもので、その効果もあまり大きな差はありません。
また、最近では、高周波や収束超音波を使用した機器が、脂肪溶解作用のあるものとして、注目を浴びているようです。しかし、これらの機器は、脂肪細胞には作用するようですが、その脂肪細胞がなくなった部分に対して、そこを再生する細胞にまでは、作用しないことが考えられます。さらに、最近のSTEP細胞の発見を見れば明らかなように、細胞膜に対する刺激によって、細胞の性質が、再生を司る細胞に変化することも、考えられます。ちなみに、STEP細胞に関しては、酸性の培養液での細胞培養で、成熟した細胞が多能性再生細胞や幹細胞の性質を獲得するものであるということが注目されていますが、研究過程において、酸性培養液のみならず、ある種のエンドトキシンや物理的な細胞の変形刺激によっても、この現象が発生するとされているのです。これらの中で、酸性の培養液での培養が、最も多能性のある細胞をたくさん回収できるということに過ぎません。つまり、高周波や収束超音波、さらに冷却で凍らせるといった物理的刺激が、脂肪細胞の破壊のみならず、脂肪細胞やその他の脂肪組織内の細胞をSTEP細胞に変化させ、これが脂肪細胞のなくなった個所を埋めてしまい、元の状態に戻ってしまうのではないかと言うことです。実際、これらの治療を他院にて受けて、約半年から1年後に、元の状態に戻ってしまったという患者さんが、最近たくさん、当院の強力脂肪溶解注射を受けにきます。