イントラセル以外にも、高周波を使用した機器がありますが、それらはどれも、皮膚の表面から高周波を照射するか、針が絶縁されていないものが多く、皮膚の表面から十分な深さに高周波の熱作用を到達させることができません。
皮膚の表面からの高周波照射を行う機器に関しては、真皮の奥深くに対して十分な熱作用を及ぼそうとすると、どんなに強力な冷却装置を装備していたとしても、皮膚の表面の温度が上昇して、火傷の状態になってしまいます。そして、現在、そのような副作用を発生させずに、最も皮膚の内部まで高周波の熱作用を及ぼすことができる機器でも、その深さは、皮膚の表面から0.5㎜に過ぎません。これは、眼瞼のように薄い皮膚であれば十分な深さなのですが、鼻や頬の前面に対しては、十分とは言えない深さです。それに対して、イントラセルの高周波による熱作用は、皮膚の表面から最大で約3㎜まで及びます。これは、真皮の厚みに対して十分な深さであるばかりでなく、頬の側面などの表在筋膜群(SMAS)に対しても、熱作用を加えることのできる深さでもあるのです。