フェイスリフトの場合には皮膚の切開を伴うため、極端に言うと、これらのたるみの原因と言われるもの全てに対して、治療が可能です。
しかし、皮膚の切開を伴わない処置の場合には、やはり、たるみの原因に対する対処としては、限定的にならざるを得ません。ウルトラVリフトの場合には、皮膚の直下に吸収糸を挿入する処置ですので、これらの原因のうち、主に皮下脂肪の層に対する処置であるということができます。そして、この皮下脂肪層と言うのも、皮膚に連なる靭帯や筋肉と同様、たるみの発生に対しては、大きな影響を及ぼしている要素です。それは、皮下脂肪が減少することによって、それを包んでいる皮膚が余るということだけでなく、皮下脂肪層自体が、加齢とともに脆く柔らかくなることで、皮膚が重力によって引っ張られて下に下がりやすくなるということが、もう一つの大きな原因です。それを実際に簡単に観察するには、鏡を持って仰向けになってみるといいでしょう。顔の印象が、10歳くらいか、それ以上若返ると思います。これは、普段、皮膚と筋肉や骨格の間にあり、それらを繋いでいる皮下脂肪組織が柔らかくなってしまって、皮膚と骨格の間に、重力によるズレが生じている証拠です。なぜなら、仰向けに寝たときには、顔の下向きへの重力の影響がなくなり、皮膚は本来の位置に戻ってきているからです。