頬のたるみにウルトラV-リフト 4

では、ウルトラV-リフトで使用する、溶けてなくなる糸は、どのようにして溶けて行って、そしてなくなるのでしょうか?それは、体内の血液や細胞間液などに含まれる、加水分解酵素という酵素の働きによって、次第に溶けてなくなっていくのです。
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ウルトラV-リフトで使用する糸は、ポリディクサノンという、生分解性プラスチックの一種です。日本ではPDS、韓国などではPDOと略されています。生分解性プラスチックにはいろんな種類があり、環境にやさしいプラスチックとして、洗剤や化粧品の容器などに用いられるものもあります。燃やすことなく、土に埋めておくだけで溶けてなくなるプラスチックのことです。それらのプラスチックの中で、ポリディクサノンは手術用の糸の素材として開発され、体内で溶けてなくなる糸として、形成外科の他、いろいろな外科系診療科の縫合処置に使用されているものです。つまり、土ではなくて体内に埋めておくことで溶けてなくなり、溶けることでできた分解産物も、ポリディクサノンそのものも毒性がない生分解性プラスチックなのです。このような生分解性プラスチックは、それが溶けてなくなるときには、白血球が貪食して食いちぎっていくのではなく、酵素の働きで加水分解という形式をとります。加水分解と言うのは、身近なものとしては、デンプンから麦芽糖の水飴を作ることや、でんぷん糊の作成の時の反応です。ポリディクサノンを加水分解する酵素は、体内のどこにでも存在しますので、これの働きでウルトラV-リフトで挿入したポリディクサノンの糸も次第に加水分解されて、小さくなっていき最終的にはなくなってしまうのです。