刺青の連続切除・縫合法3回 3-1

これらのように、刺青の大きさだけではなく、その位置や皮膚の性質によって、連続切除・縫合法の各手術の間隔に、非常に大きなバリエーションがあると言うことができます。
2011_0810_141659AA.JPG 2011_1115_193030AA.JPG


具体的には、腕の肘から先、脚の膝から下などは、連続切除・縫合法においては、各手術の間隔を長めに取り、1回の手術で切り取る皮膚の量も、少なめに設定すべきです。これらの箇所は、いわゆる筒の周径が短く、可動域の大きな関節の周辺にあるか、またはそれらに挟まれて位置しているため、位置的にも、動き的にも、決して治療の完成を焦ってはならない部分であると言えます。また、首の場合も同様なことが言えます。首に関しては、その動きが手足のように一定方向ではなく、しかも可動域が大きいと言う特徴とともに、切除すべき刺青の位置によっては、顔面の形態に対して影響を及ぼすこともありえる箇所です。どちらにしろ、手術回数を少なくし、切除の完成を早くしたいと言うのは、患者さんからは希望として大きなものがあると言うことは理解できますが、それらを焦ることによって、仕上がりばかりでなく、運動機能にも影響を及ぼすことがあると言うことです。