脂肪増殖注射 (頬前・ホウレイ線・口横) 7

額やコメカミから皮下脂肪が減少すると、元々皮下脂肪層が薄く、筋肉層も薄い箇所であるため、骨格や血管が目立ってきます。
 
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そのような症状によって、額はごつごつとした外見になり、丸みや滑らかさを失います。また、コメカミは血管が目立ってくるとともに、陥没してきて、その下のほうの頬骨の張り出しや、額の骨との境目も目立ってきます。そこで、皮下脂肪を増やしてやることで、これらの症状を改善させることになるのですが、そこで注意すべきこととしては、もともと皮下脂肪が薄いところであるだけに、凸凹が目立ち易いということです。そこで脂肪増殖注射が非常に有用な技術と言えます。脂肪増殖注射は、理論的にも実際の臨床的にも、これまでの脂肪注入のような、仕上がりの凹凸を作ってしまうことがないためです。
脂肪注入の場合には、これは細胞を含む組織の注入と言うことになり、注入された組織は、注入した箇所から拡散することはなく、その部分のみに留まります。そうすると、注入手技によっては、不均等な注入脂肪組織の生着が発生し、凹凸を生じる形になります。また、脂肪注入は、注入手技そのものに際して、強い痛みを伴うため、局所麻酔を使用することになます。そしてその局所麻酔によって皮下脂肪組織の腫れが生じ、注入直後には麻酔の腫れが引いた状態での仕上がりの予測がつきにくくなります。つまり、手術中の不均等注入のチェックが困難と言うことになり、それがまた、脂肪注入による凹凸を発生させやすくします。脂肪注入で、凹凸を造らない注入手技と麻酔の方法というモノも存在しますが、一般的な方法では、以上のようなことから、脂肪注入では凹凸を作ってしまうリスクが比較的高いと言うことができます。
そのような脂肪注入と比較して、脂肪増殖注射の場合には、注射の薬液が、注射された皮下脂肪組織の中を適度に周辺まで浸透するため、術後はほぼ一様に皮下脂肪の増殖を観察することができます。また、注射の際の麻酔に関しても、皮膚の表面に麻酔クリームを塗布することで、局所麻酔の注射が不要ですから、不均等な薬液の注入も、処置中に修正しながら手技を施行できます。このように、もともと皮下脂肪層が薄いところに皮下脂肪を増やしたい場合には、脂肪注入よりも脂肪増殖注射のほうが、リスクが少ないと言うことができます。