このように、これまで喉の機器よりも強力なエネルギーを真皮に直接加えることができ、しかも術後のダウンタイムを短縮できるイントラセルなのですが、一つだけ欠点があります。
イントラセルの欠点は、術中の痛みです。イントラセルの施術は、真皮の深いところに強力なエネルギーが加わるものです。したがって、サーマクールやフラクショナルレーザーと比較して、無麻酔での処置の場合には、痛みが非常に強いということができます。しかし、これはあくまでも無麻酔と言う条件下での話です。当院では、術中の痛みに対しては、パワーを絞ってしまうようなことはせず、麻酔を使用することで対応しています。RF(高周波電流)のパワーを絞ってしまうということは、その分、せっかくの強力なイントラセルの効果を低下させる結果となるためです。
手順としては、まず、麻酔クリームを照射予定部位に塗布します。当院の麻酔クリームは、アメリカの薬局に配合を特注した、高濃度かつ強力なものを使用しています。麻酔クリームの塗布後、約15分から30分ほど、お待ちいただきます。この間に、麻酔クリームは皮膚に浸み込み、皮膚表面の強力な麻酔効果が発揮されます。ここまでは他の施術と同じです。イントラセルを使用する場合には、この後、眉と口の中から、顔面の神経にブロック麻酔を施します。具体的には、眼窩上神経ブロック・滑車上神経ブロック・下眼窩神経ブロック・オトガイ神経ブロックです。これら4つの神経ブロックを行うことにより、鼻を除いた顔面前面が全く無痛の状態になります。そしてさらに、こめかみや頬の側面に対しては、ブロック麻酔が効いて無痛化したところや、麻酔クリームが効いたところから、局所麻酔を注射します。つまり当院では、イントラセルを施行する際には、麻酔クリーム・神経ブロック・局所麻酔と、3段階の麻酔を施すのです。このように、当院では顔面全体を無痛化しておいて、イントラセルの施術を行うため、術中の痛みを感じることなく、強いパワーで施術を行うことができます。
術中は麻酔を使用するので無痛で行えるんですね。