上腕にぐるりと螺旋状に入っている刺青切除を行ったモニターさんです。早期の完全除去を希望したため、3回以上の手術が必要なところ、2回の手術で切除完了しました。そのまず1回目です。
刺青の除去には大きく分けて、レーザーによる方法と、手術による方法があります。レーザーの場合には、黒と赤以外の色素の場合には、1~3か月間隔で10回以上の照射が必要で、完全除去に至るまでは年単位の時間がかかることを覚悟しておかなければなりません。それに対して、切除除去は色素に関係なく、一定の回数の手術による除去法になるのですが、切除と言うことは、皮膚を切り取ることであり、傷を全く残さないというわけにはいきません。さらに、1回の手術で切り取ることのできる皮膚の幅には限界があり、その限界を超える切除幅が必要な場合には、2回以上の手術回数を必要とします。さらに、複数回の手術によっても、切除幅が皮膚の伸びの限界を超えている場合には、植皮術を必要とする場合もあります。こちらのモニターさんは、元々の刺青が、黒や赤以外のものが入っていることと、早期の完全除去を希望したため、傷のことは説明の上で切除除去に踏み切りました。さらに、刺青の入り方が、腕を一周しているのではなく、らせん状に入っていたことも、植皮術ではなくて切除法で手術が可能だった要因です。