ウルトラV-リフトでは、糸が溶けてなくなってしまうまでの間、前記のような「支え」と「美容鍼」の効果が持続するのですが、その後はどうなるのかという疑問があると思います。
ウルトラV-リフトに使用する糸は、約半年かけて溶けてなくなってしまいます。しかし、糸が溶ける際に発生した糸の周囲の組織の反応は、糸がなくなった後もしばらくの間持続します。具体的には、その反応がほぼ収束してしまうのには、糸がなくなってから約3か月から6か月を要します。つまりウルトラV-リフトの「美容鍼」効果と「支え」としての効果は、場合によっては術後約1年間持続するということです。
そこで、ウルトラV-リフトの施術を行うと、皮膚の下の糸の周辺では何が起こっているのでしょう?体の中に異物が入ってくると、人体はその異物を外に出そうとします。しかし、皮下組織の中に異物が入っている場合には、その上に皮膚があるため、外に出すことができません。そこで、周辺に白血球などの貪食能(細胞が何かをその中に取り込む作用)のある細胞が送り込まれ、それらがその周辺で増加します。貪食細胞は、異物の存在を認識して、それを細胞内に取り込もうとしますが、それら白血球などは直径30ミクロン(0.03mm)以上の異物を貪食することができません。したがって、ウルトラV-リフトで使用する糸は、体外に排出されることや、貪食をされずに、挿入されたところに残るわけです。糸が残っている間は、異物反応は収束せず、そこには貪食細胞が居座り続けるわけです。ただし、この貪食細胞は、初期のうちには白血球の仲間であるマクロファージなどが大部分なのですが、時間の経過とともにマクロファージは姿を消し、代わりに繊維芽細胞が大部分を占めるようになってきます。繊維芽細胞は貪食能があると同時に、コラーゲンの繊維を作る作用もあります。繊維芽細胞はこのコラーゲンによって、自分の足場を作るとともに、異物を取り囲んでしまいます。つまりウルトラV-リフトの糸は、最初は排出されようとし、その後は貪食されようとし、最終的にはコラーゲンを主体とした膜で囲まれてしまうのです。
アゴ下がすっきりしましたね
横から見ると、口角が上がっているのが分かりますね。